アメリカ大統領選の仕組みと英単語をアニメと動画授業で解説 YouTubeで英語(6)

社会・政治

2020年はアメリカ大統領選の年です。選挙に向けて報道が増え、YouTuberも社会・政治を扱う人は話題にすることが多くなります。大統領選の仕組みは複雑で、特別な用語もあります。動画で勉強しましょう。

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やさしいアニメ動画

選挙の仕組みを説明した動画を2つ紹介します。知らない専門用語が多いと感じる方は3つめの動画を先に見ておいた方がよいかもしれません。

次の動画のチャンネルはSeePolitical、登録者数は637人です。ウーキーのような候補者が出馬しているかわいいアニメです。

How We Choose Our President: Primaries and Caucuses

大統領選挙は11月に行われますが、その前に党の大統領候補者を選ぶため各州で予備選挙が行われます。予備選挙はアイオワ州とニューハンプシャー州から始まります。多くの州で予備選挙が行われるのが3月のスーパーチューズデーです。

スーパーチューズデーの何がスーパーでなぜチューズデー(火曜日)なの? アメリカの選挙制度
2020年3月3日のスーパーチューズデーは2020年アメリカ政治の重大イベントです。 スーパーチューズデーって何でしょう? 何がスーパーで、なぜチューズデー(火曜日)なのでしょう? 動画で見てみましょう。 スーパーチューズデーって何? Wa...

予備選挙の結果を受けて党大会が行われ、候補者が決まります。

次の動画のチャンネルはCommon Craft、登録者数は4.89万人です。

Electing a US President in Plain English

18歳以上に大統領選挙の投票権があります。米国の制度では、投票総数で大統領が決まるわけではありません。投票で各州ごとに選挙人が選ばれます。次に選挙人が投票をして大統領を決めます。州の選挙人は上下両院の議員と同じ人数に設定されています。選挙人は全国で538人なので、270人の選挙人を獲得した候補が大統領になります。

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アダム先生の授業

チャンネルはEnglish Lessons with Adam – Learn English [engVid]、登録者数は205万人です。アダム先生はカナダ出身、英文学の修士号を持ち、10年以上英語を教えてきました。発音のこつや検定試験対策の動画を多数投稿しています。「○○分野の英単語」シリーズも投稿していますが、その一つとして、この“Understanding the US Elections”で大統領選の英単語を説明しています。

Understanding the US Elections

この動画の主題はThe American Election(アメリカの選挙)です。アダム先生は、ちょっと上級向けの内容だけど、初心者だとしてもニュースを見るならこの手の単語は避けて通れないよ、と語っています。

まず二大政党です。アメリカでは主要政党はRepublicans(共和党)とDemocrats(民主党)です。共和党はGOP (Grand Old Party)と呼ばれることもあります。どちらでもないthird-party candidate(第三勢力の候補者)がいることもありますが、資金面で強いのは二大政党の候補です。

大統領になろうとする人は、run for office(立候補)してcampaign(選挙運動)を始めます。Campaignとは何か目標に向かって組織的に動くことで、選挙以外でもadvertisement campaignとかsales campaignなどと言います。大統領選ならもちろん目標はpresidency(大統領職)です。

Mount Rushmore

Photo by Stephen Walker on Unsplash

Campaignにはnegative campaignもpositive campaignもあります。ネガティブキャンペーンは日本語にもなっていますが、相手候補への攻撃です。Positive campaignは自分が何をするかを宣伝することです。自分の信念と目標をまとめたものがplatform(政策綱領)です。

投票の前に各政党がcandidate(候補)を選びます。州ごとにprimary(予備選挙)またはcaucus(党員集会)が行われます。Primaryは普通の選挙ですが、caucusでは会議が行われ、挙手や投票が行われます。

Primaryとcaucusで選ばれるのは大統領選に出馬している本人ではありません。Delegate(代議員)です。すべての州のdelegateは7月に共和党・民主党のconvention(党大会)に出席して投票し、これで正式な候補者が決まります。

選挙戦ではrhetoric(話し方・レトリック)が大切です。経験や能力よりも演説のうまさの方が当選するためには重要なこともあります。Spinはrhetoricの一部です。相手候補によるネガティブキャンペーンを自分にとって有利なものに変える(ひっくり返す)のがspinです。その技術に長けた人をspin doctorと言います。

Speech

Photo by Miguel Henriques on Unsplash

選挙期間中にはpundit(専門家)がメディアに出て政策や選挙戦の分析を披露します。

Lobby groupもしくはlobbyist(ロビイスト)は候補者や政治家に働きかけて特定の政策を実現しようとします。ロビイストはdonor(献金者)になって資金面で候補をバックアップすることで影響力を得ます。

選挙戦中にはpoll(世論調査)が行われます。Pollを実施するのがpollster(世論調査員)です。Pollには投票という意味もあります。Ballot box(投票箱)でcast a vote(投票)するなら、ただの調査ではなく正式な投票です。

Cast a vote

Photo by Element5 Digital on Unsplash

The Election Day(大統領選挙の日1)は11月です(2020年は11月3日)。大統領選にはincumbent(現職)の大統領が出ることもあります。Incumbentは大統領職に限らず現職であればどの公職でも使える語です。

この日が大統領選挙の日ということになっていますが、正式にはこの日に選ばれるのはelectoral college(選挙人団)です。直接大統領を選ぶpopular vote(一般投票)は行われていません。有権者はelector(選挙人)を選び、選挙人が大統領を選びます。

選挙結果を左右するのはswing voters(投票先を決めていない人)です。ブランコ(swing)のように意見が揺れる投票者です。

swing

Photo by Jeremy Bishop on Unsplash

大統領が決まると1月にbe sworn in(就任する)ことになります。Swear in(宣誓させて職につける)は他動詞なので受動形のbe sworn inで能動のような意味で使います。聖書に片手を置き、宣誓します。

大統領のterm(任期)は4年です。大統領はtwo terms(2期)まで務められます。

  1. 同時に上院・下院議員選挙なども行われる。11月の最初の月曜日の翌日と決まっている。
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